Shopify テーマアクセレレーター2022年に参加したレポートです。
2講義目ではShopifyテーマでのデザインの進め方についてです。
かなりのボリューム内容なので、重要なところをピックアップしながら再構成しています。Shopify社のテーマ開発者のサポートのリアム氏やShopifyテーマレビューチームのマーカス氏からのアイデアです。
テーマのプランとデザイン
Shopifyテーマをデザインすることは、システムをデザインする事と同じです。
あらかじめデザインやプランをしっかり練っておくことは・統一性や親和性を持たせること・テーマに多様性を持たせながらもユニークさを出すことにつながります。
ユーザーエクスペリエンス・快適に使えることを考慮することはもちろんですが、ユニークさをもたせることも成功のカギとなるでしょう。
マーチャントとお客様へのUX・しっかりとした機能・関連性のあるセッティング・パフォーマンスとアクセシビリティ、それらをしっかり考慮しまとめ上げることが良いテーマになるカギとなるでしょう。
『MISEル』テーマは長年のウェブ制作を行ってきた開発者による実践的な経験をもりこんだものとなっていて、オンラインストアに最適なテーマとなっています。
モックアップデザイン
モックアップデザインは、実際の現場の事情とのギャップを埋めることを考慮すべきです。テーマ制作では特定のクライアントだけでなく、その業界の共通の特徴などを考慮したデザインが求められます。どのターゲットを対象としたテーマなのかをしっかり考えましょう。
また機能セットのボリュームのバランスが重要です。少なすぎる機能セットだと、その後オーダーメイドカスタムが必要になってくる場合があります。逆に多すぎるとパフォーマンスに影響が出る場合もあります。
まずは必須となる機能を備え、それに加えターゲットとなる業界で求められるような機能が求められます。
『MISEル』テーマでは一般的なShopifyテーマよりも多くのオプションを備え、またほとんどの機能の表示非表示の切り替えが可能で、シンプルなサイトから多くの機能を備えたストアの作成が可能です。また、コードも最適化されており、パフォーマンスにも優れます。
なぜサポートが重要か?
テーマのサポートは非常に重要になってきます。
サポートはテーマ開発者にとってもっとも時間を要する課題となってきます。
テーマの人気の度合いによりますが、テーマ開発者は週に300-1000のサポートチケットを処理しています。
多くのテーマ開発者がサポートチームに力を入れています。
現在当社調べでは日本語のサポートに対応しているShopifyテーマは皆無ですが、『MISEル』テーマは日本語でのメールサポートに対応しております。
テーマ開発者はどのようなサポートを行っていくか?
マーチャントからのテーマに関連する質問に応えています。
マーチャントからのサポートリクエストに対し対応をしています。
レイアウトの崩れ・リンク切れ・バグなど・論理エラーなど技術的な問題を修正しています。
二種類のサポート方法
サポートには「直接的なサポート(Direct support)」と「自主解決によるサポート(Self Serve support)」があります。
直接的サポート
テーマサポートの連絡先を載せ、E-mailで直接サポートのやりとりを行う方法です。
またコラボレーターアカウントで、クライアントのShopifyストアにログインし、直接トラブルシューティングを行うことができます。
自主解決によるサポート
マーチャントが自分たち自身で解決できるようなコンテンツを作る方法です。
テキストやスクリーンショットやビデオなども考えられます。
マーチャントからくる質問などを分析し、FAQs(よくある質問と答え)などを載せてマーチャントが自身で解決できる方法を載せておくのも手です。
『MISEル』ではすべて日本語によるユーザマニュアルをご用意しております。またYoutube上で見れるビデオによるチュートリアルも更新しています。各機能やセットアップの方法が日本語による解説で見れるので、英語が苦手という方でも安心して導入していただけるようになっています。
またこの『MISEル』のブログでも、カスタマイズの方法などの解説やコツなども随時紹介していく予定ですのでお楽しみにお待ちください。
サポートによるベネフィット
サポートを充実させることによるベネフィットは、テーマストアでの成功につながることでしょう。また他のチームメンバーがデザインや開発に力を入れられることです。
またサポートは、リサーチのための良い手段となります。マーチャントからのフィードバックや使用状況・特定の機能のリクエストなどの現場からの”生の声”を聞く良い機会となります。テーマストア上での評価を得る手段となります。
『MISEル』ではお客様の声を聞きながら、改良・改善を行っていく予定です。
サポートの構築
ZendeskやHelp Scoutのようなサポート用のソフトウェアを使うのも考慮すると良いでしょう。これらのソフトウェアはサポート問合せを記録、優先順位付け・順番の管理を行ったりするのに役にたちます。
またテキスト入力支援ツールをつかうのも対応の速度を上げるのに役に立つでしょう。あらかじめ作成したメール定型文なども時間の節約になります。
メンテナンスとテーマのアップデート
テーマの発売後、マーチャントからフィードバックなどを得ると思います。そしてアップデートなどが必要となってくることもあるでしょう。
QandA
ここからはShopifyパートナーサポートのGriffin氏とMarcus Seoighe氏・Michael Beddall氏・Vince Dobson氏での質問形式。
テーマを発売した後、どんなサポートが必要ですか?
マーチャントは、テーマをインストールした後ショップのオープンまでの道のりを辿ることになります。テーマの機能に関連する一般的な質問やバグ・トラブルシューティングへの対応が予想されます。テーマ販売者としてストアを構築するわけではありませんが、テーマのサポートチームとして寄り添う準備が必要となるでしょう。
テーマの解説をしたマニュアルを用意することは大きなサポートの一つとなるでしょう。また良いマニュアルを用意することは、サポートチームメンバーの個々への対応の負担を減らすことになるでしょう。
またテーマサポートとは別のビジネスになりますが、販売したテーマをカスタマイズしてほしいというリクエストがあれば有料サービスで提供するというのもありえるでしょう。
『MISEル』では、英語が苦手な方でもShopifyストアが構築しやすいように日本語によるユーザーマニュアルをご用意しております。またテーマサポートとは別になりますが、Shopifyストアの構築案件の注文も受け付けております。ご気軽にご相談ください。
どのような機能が必要か?
地域によっては右から左への言語が書かれているところがあります。Shopifyテーマストアではまだ右から左へ書かれる言語への対応にフォーカスをあてたものはないです。しかし、本当にそれは必要とされる機能なのかを見極める必要もあります。業界によっては必要ないかもしれません。オンラインで買い物をする上では、その地域は、右から左へ書かれる言語対応は必須ではないかもしれません。地域の人がウェブでは左から右へ書かれる言語に対応している場合もあるかもしれません。
『MISEル』では、現在テーマストアで売られている海外のShopifyテーマと違い、日本の事情に合わせた機能や仕様に合わせています。例えば、海外のテーマにありがちな氏名の表記の順番が逆だったり(名前・名字の順番)、住所の順番が都道府県から始まらないなどですが、これらも日本の仕様に合わせて、名字名前の順番になっていたりと日本での市場にフォーカスをあてたものとなっています。
フィルターについて
新しいフィルターでは1000以上商品のあるコレクションにShopifyはまだ対応していませんが、これから対応していくところです。
現在どのようなニッチ業界からの需要がありますか?
ファッションやアパレル・ファッションや美容は大きなセグメントです。
でも、もしよりニッチな業界の話をするなら、エレクトロニクス・スポーツ用品・ゲームなどといったところかもしれません。あとペット用品などもです。
Shopifyテーマをデザインする上で、ターゲットを明確にすることは重要なことになるでしょう。一つのShopifyテーマではすべてのターゲットや業界をカバーすることはできないです。また業界の中でも細かいセグメントにわかれていることもあり、それぞれによって要求されていることも異なることもあります。
どのくらいテーマをレビューするべきか?
まずは必須要件がどのようなものかチェックすることが大事です。
ある特定の言語をサポートしている必要はありますか?
いまのところ英語(US)以外の必須条件はありません。ですが他の言語をサポートすることは世界中のマーチャントを対象としているShopifyでは理想的です。多くの言語に対応していくことを強く推奨します。
Shopifyストア・Shopifyテーマのシステムそのものは多言語に対応しています。しかし有料のテーマでカスタマイズ画面も日本語になっているテーマは現在ありません。ストア自体は日本語で表示することはできますが、カスタマイズなどのオプションの説明はすべて英語または日本語以外の他の言語となっています。(2022年5月当社調べ)
『MISEル』ではカスタマイズ画面も日本語で表示しておりますのでご安心ください。
サポートモデルについて
マニュアル(ドキュメント)を用意することはキーになるでしょう。多くの同じ質問が別のマーチャントから寄せられます。サポートの充実は成功の大きなキーとなりますが、同じような質問が繰り返されるようであれば、ドキュメントに載せるなどの対応が望ましい場合もあるでしょう。
テーマのスタイルはどのくらい必要ですか?
最低限2つ。ですが一般的には3つくらい。最大は5つです。3つあれば十分です。
1つでも可能ですが、2つはあったほうが良いでしょう。
『MISEル』テーマは購入していただいた方に、構築の際の参考になるように「スキン」と呼ばれる、あらかじめこちらで設定したテーマ設定ファイルを2つご用意しております。※スキンを導入しなくてもストアの構築は可能です。