Shopify Editions 2025年冬（Winter 2025）における「ツール（Tools）＜developer向け＞」のアップデートまとめです。
GraphQLのさらなる推進や開発アシスタントの強化、Webhookコンプライアンス管理やアプリスコープ設定など、開発者の生産性を向上させる新機能が数多くリリースされました。
大規模ストア対応やデバッグ効率化を狙う開発者は、これらの改善を活用することで、より素早く・安全にShopifyプロジェクトを構築・運用できるようになります。
目次
1. より強力な開発アシスタント
•スレッド対応でコンテキスト共有が容易に
開発アシスタントが会話履歴を把握し、クエリの改良やヒント提供をスムーズに実行可能。
•RESTからGraphQLへのユースケースにも対応
具体的な移行手順やクエリ例を提示し、開発者が混乱なく移行を進められます。
2. GraphQLですべて対応
•Shopifyの決定版APIへ
高効率なデータアクセス、型安全性、豊富なドキュメントが揃い、今後の標準インターフェイスとして推奨。
•GraphQLガイダンスの改善
例やクエリフィルターが追加され、検索性が向上。複雑なデータモデルも視覚的に把握しやすくなりました。
3. RESTからGraphQLへのマッピング
•同等操作を素早く発見
RESTエンドポイントに対応するGraphQLパターンが一覧化されており、移行コストを大幅に削減。
•ドキュメント参照が容易に
マッピングを参照するだけで、必要なGraphQLのクエリやミューテーションを把握できます。
4. Webhookコンプライアンスのインサイト
•パートナーダッシュボードで一元管理
必須Webhookサブスクリプションのコンプライアンス要件を簡単に確認し、見落としや設定ミスを防止。
•アプリの健全性向上
適切なサブスク管理で、Shopifyプラットフォームとの連携を円滑に保ちます。
5. オプションのアクセススコープ
•アプリTOMLでスコープを宣言
一部のスコープをオプション扱いにすることで、インストール＆アップデートをスピーディに。
•マーチャント体験の向上
本当に必要な権限だけを要求する設計が可能になり、導入リスクや抵抗感を軽減します。
6. 新たな開発者コミュニティフォーラム
•Shopify .devコミュニティ
開発者専用のフォーラムが設置され、他の開発者やShopify商品チームと直接交流できる場を提供。
•知見の共有とサポート
コード例やトラブルシューティングのノウハウを共有しやすく、問題解決が迅速に進む可能性が高まります。
7. Shopify FunctionsのログがCLIに
•Functionログとデバッグ再生
Shopify CLIでFunctionsのログを取得・再生でき、リアルタイムに動作を追えるためバグの特定や修正が容易に。
•機能開発のスピードアップ
入出力結果を即時確認し、反復的に最適化できる環境が整備されました。
8. Shopify Functionsの入力制限アップ
•最大128KBへ拡大
従来の2倍のサイズをサポートし、大量アイテムや複雑なディスカウントロジックを持つストアでも動作の安定性を確保。
•スケーラビリティ向上
200項目近いカートにも柔軟に対応し、高負荷シナリオにも対応可能。
9. モバイル版アプリの読み込み速度が向上
•埋め込み式アプリのパフォーマンス強化
拡張ホスト機能を活用してAPIへ直接アクセスでき、表示や操作が高速化。
•ユーザー満足度UP
マーチャントがスマホから管理アプリを使う際も、レスポンスが良く操作性が向上します。
まとめ
Winter 2025の「ツール（Tools）＜developer向け＞」アップデートは、GraphQL移行のさらなる推進、Webhook管理の効率化、アプリスコープやFunctionsの機能強化など、多方面で開発者目線の改善が施されています。
特に、GraphQLが“決定版API”となる流れに拍車がかかっており、RESTからの移行を検討している場合は今回のドキュメント更新やマッピングツールが大いに役立つでしょう。
加えて、新コミュニティフォーラムやCLIのログ機能強化によって、実践的なノウハウ共有とデバッグプロセスの高速化が期待されます。
